1995/07/31 資料2-5 INTL-WG報告 1995.07.31 INTL-WG 本年6月から7月にかけてホノルルで開催された一連の会議・委員会の模様を報 告する。なお会場はINET'95の一部を除き、すべてSheraton Waikiki Hotelで ある。 1. CCIRN (06/24--25) 前回(1994)のCCIRNでの最大の関心事は米国NSFnetの移行問題であった。こ れについては、1994年12月のIETFでのINAPARCH (International Networking and the NAP Architecture) BOFの報告があった。現実にはNSFnetの停止が特 に混乱を招かなかったことにより、この件は報告という形で落着した。 従来のCCIRNは、北米・欧州・アジア太平洋の3大陸(continent)の代表で構 成されていた。今回はオブザーバという形ながら、南米とアフリカからも参加 を求めた。このため2日間の会期のうち多くの時間をregional reportに費やし た。今回は南米・アフリカについては最初のことなので、それも止むを得ない という風であったが、次回(1996年)はCCIRNをINET'96の会期直後に開催するこ とにして、regional reportはINET'96の会議の中で(regional track)発表する ように誘導することとした。なお後藤はAPNIC/JPNICの活動の概要を紹介した。 G7, GIIに関しては、各種の文書でCCIRNの名前がreferされていることもあ り情報の交換が行なわれた。日本からは浅野教授(学情)がreportを提出して説 明した。今後のCCIRNとしての具体的なactionは宿題のような形になった。 従来はMeritがNSFnetで行なっていたようなネットワークに関する measurementについて、国際的に何らかの指針(例:サンプリングの方法など) を相談すべきであるという意見が出され、将来はこの件に関して国際会議のよ うなものを開催することも展望するが、当面は少人数で議論の項目を洗い出す ことになった。 2. ISOC BoT (06/26--27) 新役員が次のように決定した。 President: Larry Landweber, Secretary: Geoff Huston, Treasurer: Frode Greisen VP (= Vice President)は次の三氏である。VP Standards: Scott Bradner, VP Education: George Sadowsky, VP Chapters and Membership: Haruhisa Ishida IETFについて資金的な援助をするという提案を可決した。 APNICについて次のような決定をした。"The Board resolved to provide organisational hosting to the operation of the Asia Pacific Network Information Centre." 3. INET'95 (6/28--6/30午前) 会議自体には多くの参加者があり、また日本からの発表も多かった。コンファ レンスの内容については http://inet.nttam.com/ を参照されたい。 Network Information CentersのSessionで、平原委員がJPNICの活動を発表 を行なった。このセッションではJon Postel(IANA), Mark Koster(InterNIC) からの発表もあった。 4. APNG (06/30午後--07/01) 前回からの懸案であった新議長の選出が行われた。これまでのKilnam Chon 教授(KAIST, Korea)を引き継ぐ新議長に石田晴久教授(東京大学)が選出された。 また中山雅哉助教授(東京大学)がAPNG Secretariatとなった。 恒例であるが、各国からのネットワーク事情の説明があった。日本からは、 (1)JPNICの活動として会員ネットワーク(21学術, 25商用)、IPアドレスとド メインの割り当てについて、(2)IMnetがKoreaに256Kでつながること(後藤委員)、 (3)村井委員(慶應大学)より、7 NSP(Network Service Provider)がNSPIXで接 続されている旨報告を行った。 各ミーティングの報告 a. CCIRN(Coordinating Committee for Ineter-continental Research Networks) 世界の各大陸(Asia-Pacific, Europe, North America, Latin America, Africa)からの参加があったと後藤委員が報告した。 b. 来年のAPNG Meeting INET96(96/06/25-96/06/27)に隣接して行われるAPNGは、INETが終了した翌日 (96/06/28)に開催する。 c. 冬のAPNG Meeting これまでの予定ではSingaporeであったが、舞台裏の調整が万全ではなく、 会議の席上では一旦香港として発表された。しかし、その後の調整により 96/01/22にセミナー、96/01/23-24にAPNG Meetingを開催する方向で進んで いる。これはAPRICOT(Asia Pacific Rim Internet Conference on Operational Technology)の開催を意識した選択である。 二日目(7/01)はAPNGの各Working Groupに分れて会議を続けた。 (1) I18N(Internationalizaion): 日本からはCD-ROM Projectを電総研の田代氏が紹介した。これは、必要とな る外国語のフォントをCD-ROM化して実費($200/Disk)で配布するプロジェクト。 実現時期などは未定。 APNG-CC(Chinese Character)のSub-WGからは、種々の漢字コード(GB,CN5)と そのENCODINGを整理していくためのドキュメントが提出された。APNG-CCは特 定のコードを選択するのではなく、情報を提供するにとどめることを確認した。 (2) Commercial: このWGは次の項のAPNICと合同で会合を開いた。CIXについての報告の他は各 プロバイダからのレポートがあった。その中でも注目されたのは中村修氏 (WIDE)によるNSPIXの報告である。 なおAP-commercialとしては次回の会合を96年1月にシンガポールで開くとい う方向になった。(投票ではないが挙手による意見の集約の結果。) 5. APNIC (07/01--07/02) 第2回のAPNIC独自のMeetingである。 (1)APNICからの報告 APNICのフルタイムスタッフとして働くこととなった岡崎さんが、APNICにお けるIPアドレスの割当状況の報告を行った。さらにAPNICのchairであるDavid R. Conrad氏(IIJ)がAPNICの設備を慶應大学湘南藤沢より国連大学に移転する 予定であることをアナウンスした。 (2)Funding Disucussion 前回、結論にいたらなかったAPNICの資金問題についての議論を行った。こ れまでの半年間はDonation(寄付)で賄うという結果であった。実際にこれまで に得たDonationは、IAJから$10,000、JPNICから200万円($20,000以上)である。 これにISOCから予定している$20,000を加えても十分とはいえない。 第1回Meeting以降は電子メールで議論が続けられて、その中で提案されてい た以下の5つの代替案について検討を行った。 a. RIPE Model b. Sponsership Model c. Charging Model d. Extra cercular model e. Full Govermental funding Model 結果は、a.RIPE Modelを採用することで合意を得た。つまりAPNICから Delegationを受けるInternet Service ProviderやLocal Registryが支払うべ き額はそのそれぞれのサイズによって決められる。サイズは自分で決めるもの であり、そのサイズごとの支払額は以下の通り。APNICは本システムを1995年9 月1日から採用する。 -Fee Startup:$1,000 Large: $10,000 Middle: $5,000 Small: $2,500 The Size if self-defined. Enterprise Registry:$1,500(No subdelegation outside organization!) Out of Area fee: $1,000 No refunds. -Start September 1, 1995. -Payment to ISOC in US$ -Review each 6 months. (3)各国NICからの報告 日本からはJPNICの活動報告を行った(岡)。IPアドレス、ドメイン名のの割 り当て結果、会員ネットワーク一覧、JPNICニュースレターを紹介した。ニュー スレターに関しては関心が高く、中国/韓国より入手希望を受けた。中国には その場でNewsLetter No.3を一部渡した。(日本語でも読めるという。) (4)APRICOT Meeting 次回、第3回のAPNIC Meeting(Singapore)はAPRICOT Meetingと隣接して開催 する。APRICOTでは、チュートリアル、コンファレンスなどを行う。後藤委員 がUser Trackの担当となった。 1/16 Tutorials 1/17 Workshops 1/18 Conference & Exhibition 1/19 Conference & Exhibition 1/20 Conference & Exhibition 1/21 APNIC Meeting / Vendor Showcases and Exhibition (5)その他 IPアドレスの申請書にはConfidentialな情報があり、取り扱いに注意すべき であるため、MLを分けることとなった。 Dr. Samik(ID)がAPNICに関するFAQを作った。 以上