SMBTAR(1)
名前
smbtar - SMB の共有ディレクトリから UNIX のテープ・ドライブへバックアップを行うためのシェル・スクリプト
形式
smbtar
-s
server
[
-p
password
] [
-x
service
] [
-X
] [
-d
directory
] [
-u
user
] [
-t
tape
] [
-b
blocksize
] [
-N
filename
] [
-i
] [
-r
] [
-l
log level
] [
-v
]
filenames...
説明
このプログラムは Samba スイートの拡張である。
smbtar
は
smbclient
に加わるとても小さいシェル・スクリプトであり、
SMB の共有ディレクトリをテープへダンプする。
オプション
-s
server
-x
service
PC 上の接続する共有名。既定値:
backup
。
-X
除外モード。 tar の作成または復元から
filenames...
を除外する。
-d
directory
ファイルの復元/バックアップの前に初期の
directory
へ移動する。
-v
-p
password
共有をアクセスするために使用するパスワード。既定値: なし。
-u
user
接続するためのユーザ ID。既定値: UNIX のログイン名。
-t
tape
テープ・デバイス。通常のファイルかテープ・デバイスである。
既定値: TAPE 環境変数。設定されていなければ、
tar.out
という名前のファイル。
-b
blocksize
ブロック化係数。既定値は 20。詳細な説明は
tar
(1)
を参照のこと。
-N
filename
filename より新しいファイルだけをバックアップする。
例として、ログ・ファイルを差分(incremental)バックアップするのに利用できる。
-i
差分(incremental)モード。
アーカイブ・ビットがセットされているファイルだけバックアップする。
アーカイブ・ビットは各ファイルが読み出された後にリセットされる。
-r
復元。ファイルが tar ファイルから共有へ復元される。
-l
log level
ログ(デバッグ)のレベル。
smbclient
(1)
の
-d
フラグに相当する。
環境変数
TAPE 変数は書き込み先となる既定のテープ・デバイスを指定する。
-t
オプションで無効にできる。
バグ、制限事項
smbtar
はふつうの tar とは異なるオプションを受け取り、
tar は
smbclient
から起動される。
警告
セキュリティにいっそうの注意を払っているサイトでは、
スクリプトが PC のパスワードを扱うやり方を好まないだろう。
バックアップと復元は共有全体で動作し、ファイル一覧で動作する。
smbtar は GNU tar をもってすれば最適に動作するが、
ほかのバージョンの tar ではうまく動作しないかもしれない。
バージョン
このマニュアルは Samba スイートのバージョン 1.9.15p8 向けに校正されている。
参照
smbclient
(8),
smb.conf
(8)
診断
smbclient
コマンドの診断を参照のこと。
作者
オリジナルの Samba ソフトウェアと関連するユーティリティは、
Andrew Tridgell (samba-bugs@samba.org) によって作成された。
また、Andrew はこのプロジェクトのソースの管理者でもある。
Ricky Poulten (poultenr@logica.co.uk) が tar 拡張およびこのマニュアルを作成した。
smbtar
は Martin Kraemer <Martin.Kraemer@mch.sni.de> によって大幅に書き直され、
改良された。
拡張、改良、バグ修正などを提案して頂いたみなさんに大いに感謝します。
貢献者の完全な一覧、バグレポートやコメントなどの提出方法の
詳細については
smb.conf
(5)
を参照してほしい。
日本語訳
佐藤文優 (fumiya@cij.co.jp)
最終更新日 1998/09/09